大学一年生になりました。

最近、めっきりすっかりご無沙汰しておりましたが、西田は元気です。
色々ハードなスケジュールだった割には。


ご報告が随分と遅れましたが、 九月にドイツ中部のThüringen(テューリンゲン)州の州都、Erfurt(エアフルト)と言う街に引っ越しました。


今回の大学受験、三校ほど受験しまして見事三校とも受かったのは良いのですが、それぞれ少しずつ微妙に専攻が違うので長いこと悩んでいました。
が。ついにエアフルトに決めたわけです。

この三校の学科は一応「文化財の修復・保存科」なのですが、各校、その中でも細かく専攻が分かれています。例えば、絵画でも「壁画」「フレスコ画」「ガラス絵画」etcと言った具合に。
勿論、「楽器」が専攻の学校もあり、ヨーロッパでは今のところ一校だと思われますが、数年前にスイスの首都ベルンに新設されています。が、懐問題がメインで断念。(スイス人であれば国からの援助があるみたい)

それ以前に、楽器のみの専攻では就職が厳しいのが現実。
(楽器専門で博物館に所属しているのは、ヨーロッパだと15、6人ほど。フリーランスは除く。日本だと皆無。(「修理」と「修復」の概念が違う))

元々、希望する人数も少ないので、ドイツ国内には楽器専攻はない。私の研修先の担当者達は大体、「木製文化財」を専攻していた。(元オルガン製作者だったこともあって)
私もこれまでそのつもりでやってきましたが、現役で活躍している人たちに話を聞くと、いくつかの問題点が見えてきた。

一般的なものとしては、

  • 木製文化財専攻の人は結構いるので、ちょっとマーケット上溢れ気味。(絵画は言うまでもなく)
  • 一時期は紙製文化財(本など)の需要があったけど、私が卒業する頃はどうだろう?
  • 今後、必要性がありそう(現在人手不足)なのは、モダンな素材(合成樹脂など)の専門家。



楽器だけでは色々な可能性を狭めてしまう可能性があったので、元々関連性のある専攻(今までは木製文化財)とのコンビネーションで勉強していくつもりでしたが、上記の問題で今後自分が何を専攻すべきか、かなり迷い(と欲)が出始めたのは事実。


そこで猶予期間を設け、それぞれ三校少し専攻の違うもの、でも興味と関連性がありコンビネーションが可能な専攻を受験。

  • 「モダン技術文化財専攻」
    (大体19世紀以降のモダンな素材+からくりの多い文化財(時計、機械)などを扱う)
  • 「美術工芸品専攻」(色々扱う素材はピンキリ。基本、室内で使用するもの)
  • 「木製文化財専攻」(家具から教会の内部まで。ただし素材はオンリー木材)


どれも受かってしまったので、優柔不断が継続することに。。。(それが六月のブログ)


Händel-Hausの同僚達は「興味のあるとこいけばいいんだよー」と軽く言うけれど、どれも興味あるから困ってんだよ!!と少し頭を整理するのを手伝ってもらう。


どういった場所で働きたいのか。どういうことがやりたいのか。どの国で働きたいのか。


私の回答に今の業界の現状や可能性などを補足してくれ、私の決め手となった質問は、
「何をやりたくないのか」


私がやりたくないことは、私がいるのに楽器(や文化財)を状態を悪化させること。
勿論、一人でそれを阻止出来れば一番のことだけど、最悪のと気はせめて専門の人に見てもらえるまで現状を食い止める。


こんなに沢山の専攻がある理由は、どれも簡単にはエキスパートにはなれないと言うこと。
どこの博物館もそんなにお金持ちじゃないし、現場を知らない運営の人は修復家それぞれの専門性を良く知らないこと。
それでも生きていくには仕事をしないといけないこと。


鍵盤楽器であれば木材を多く使っているけれど、金属や織物、新しい素材も扱っている。
運良く楽器博物館に職を得ても、もし一人しかいなかったら?
もし楽器博物館でなくても、職の可能性のある他の博物館やフリーランスでのことも考えると・・・。


やりたいことが多すぎるので消去法となったけど、結論は自ずとしぼられることとなった。

きっと色んな素材を勉強することになるので大変だろうし、広く浅い知識になるかもしれないけれど、最低でも「私のやりたくないこと」を阻止出来る可能性が高いこと。
色んな専門を持った人と知り合いになれる可能性が高いこと。


そんな経緯で、美術工芸品を扱うエアフルトの大学に決断し、今月から十年ぶりくらいの大学生になりました。


ここで今まであまり興味なくて知らなかったような文化財も扱うだろうし、また新たに興味が出るかもしれない。
やっぱり木材を極めたいと思うかもしれない。



うん。そしたら、その時また考えよう。

優柔不断のまま、まずは三年間頑張ります。



西田さんの近況

 サイト管理人の阿部です。
 西田さんが現在ネット接続が不自由な状況でブログの投稿ページを開けないため、本人からのメッセージを伝達致します。
 
《以下原文》

4日からHalleに引っ越してきました。
毎朝、ビバークしてるのかって寒さで目が覚めます。
と言うのは、間借りしている部屋、Offenheizungというオーブンのお部屋でして。ええ、つまり自分で薪やら炭やらで火をおこして暖をとるわけです。苦笑
でもヤッパリ、夜寝る前に火をおこしておいても朝方には消えてしまった寒さで目が覚めるわけです。初日は「室内」温度6度で目が覚めました・・・
ここ数日は暖かくなってそこまでないですけど。。。どうかこのまま暖かくなりますように。
そしてOffenheizungもそろそろ飽き出しました。面倒です。毎日の灰掻きと木炭運び。苦笑
 
ネットカフェは日本語書けなくても良いから日本語が見れれば良いんですけど、文字化けでサッパリ・・・スタバがあればWlan飛んでて自分のPC使えるんですけど、さすがにHalleはLeipzigほど都会じゃないのか、見当たりません。
と言うことで、とりあえず仕事始め10日からですが1週間は様子見なので、もうちょっとアナログ生活が続くこととなりそうです。

仕事納め

今日でわたしの担当が休暇に入るため、それに合わせてわたしもGrassi-Museumでの仕事納めとなった。
4ヶ月、研修と言う名で体力的にも金銭面的にもヒーヒー言っていた。
良くも悪くもたくさん課題の残る研修だった。



会社勤めている頃は文句ばかり言っていたが、今考えるとすごく楽だったな、と。
朝起きて働いてご飯食べて疲れてどっぷり眠る。そんな毎日を過ごしていたら、そのうち給料が銀行口座に入り、それなりに楽しく過ごしていた。
もっと技術的に進歩したいな、今度の休暇はどこに行こう。じゃ、とりあえず今週も頑張ろう。
充実していたと言えば充実していた。
その時にはそれがちゃんとした目標だったし、日々努力していた。



今回は目標設定を1年後、色々な意味で相当努力しても叶わないかもしれない厳しいものに設定した。
出来るのかな、出来たとしてもそれを生かせるのか。それともその前に貯金が底を切るのか、わたしの意思が途切れるのか。
もう既に何度か自問自答しては下降し上昇し、バンジージャンプのような状態になっている。



いつかは地面に足がつくんだろうか。



最初の大揺れほどはないけど、今もまだボヨボヨと揺れているから地面の距離感が掴めない。





とりあえず、今やるべきことは。










来週月曜の引っ越しまでに梱包し終わること。(クリスマス返上)











間に合うのか・・・!?





ひとまず

HalleでのWGが見つかる。



3月末までのZwischenmieteと言う間借り(期間限定の仮住まい。イメージ的には長期旅行に行っている人の部屋(家具付き)を借りる感じ)で、ホント最低限の物しか持ち込めない感じ。
その他の家具はとりあえず元同僚のところに置かせてもらえることにはなったけど、3月にはまた引っ越し・・・



人の部屋に長期滞在って何となくアウェイ感が・・・。
弟子時代の職業学校は遠方だったので間借りは慣れていると言えば慣れているんだけど、今回はホームが無い。
人生初、自宅の無い時期。苦笑 (実家の自室は無くなって久しい)
部屋は中々面白いところ。



引っ越し後のリポートに乞うご期待・・・!!





はー、しかし荷物の梱包が待っているとは言え、ひとまずホッとしたわー。